水道水ができるまで
蛇口をひねればでる水道水。
この水道水はどうやってできているかご存じでしょうか?
水道水ができるまでをご紹介します。
1人が1日の生活で
使う水の量
普段どれくらいの水道水を使っているか、考えたことはありますか?
家庭で1人が1日に使う水の量は
平均212リットル程度と言われています。(令和5年度)
日常生活に欠かせない水道水は、
様々な取組みにより安全で安定的に供給されています。

水道水の始まり水道水源林
水道水源林は東京の水道水の始まりの場所で
あることから、
「東京水のふるさと」と呼ばれています。
水道水源林のもつ機能について、
代表的なものを紹介します。

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働き1
水を蓄える
(水源かん養機能)森に降った雨は、落ち葉などが積もるふかふかの土を通って、地中深くにゆっくりとしみ込み、地下水としてたくわえれます
※森は、川に流れる水の量を調整して洪水や渇水を防いでくれるので、「緑のダム」と呼ばれています。 -
働き2
土の流出を防ぐ
(土砂流出防止機能)森の木の枝葉や落ち葉がクッションになって、雨の衝撃から土を守っています。
落ち葉が分解されてできるスポンジ状のふかふかの土は、雨水をすばやく吸い込んで地表の土が流れ出るのを防いでくれます。 -
働き3
水をきれいにする
(水質浄化機能)森に降った雨は、空気中のちりなどで汚れています。
森の土は、雨がゆっくりと移動する間に、汚れを取り除いてきれいな水にしてくれます。
水をためる場所ダム(貯水池)
ダム(貯水池)等の水源施設は、雨水や雪解け水をためておくことにより、降水量の季節的変化や水道需要の変動に応じて、河川流量を調節する役割を持っています。

水道を支えるヒト

国内最大級の水道専用貯水池である小河内ダムでは、ダム全体の水質動向の把握や、下流の浄水場での浄水処理管理に活用するため、観測船に乗って、定期的に水質調査を行っています。
安全でおいしい水をつくる場所浄水場
川から取り入れた水(原水)を、
安心して飲める水道水にするところです。

安全でおいしい水をつくる
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沈殿
水を緩やかに流したり、凝集剤を使ったりして、水中に含まれる細かな砂などの濁質を沈めて取り除きます。
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よりおいしい水を!
高度浄水処理
通常の浄水処理(沈殿、ろ過、消毒)では
十分に対応できないかび臭原因物質、
においのもととなる物質などを
取り除く処理です。
オゾン処理及び
生物活性炭吸着処理を組み込んで、
より一層安全で
おいしい水をつくっています。-
1オゾン処理
かび臭原因物質などをオゾンの強力な酸化力でバラバラに分解する処理です。
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2生物活性炭吸着処理
バラバラになった物質を、活性炭の吸着作用と活性炭に繁殖した微生物の
分解作用とを併用して処理します。
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ろ過
沈殿では取り除けなかった
水中の微粒子などを、
ろ過膜や砂の層を
通すことで取り除きます。 -
消毒
ろ過した水を、塩素で消毒して安全な水をつくっています。
水道を支えるヒト

蛇口をひねればいつでも水が出る状態を保つために、浄水場は24時間体制で稼働しています。季節や天候でかわる原水の水質や、日によって必要とされる水の量も変動するため、常に様々な情報を監視しながら水を作っています。
水道水を配る施設給水所
給水所は、
浄水場から送られてきた水をためて、
配水区域内に水を配る施設です。

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働き1
配水量を調節する
水道使用量の時間的な変化に応じた
配水量の調整、
配水系統の切替えなどを行います。 -
働き2
水圧をかける
蛇口をひねれば勢いよく
水がでるようにするため
ポンプで水を送りだしています。
蛇口まで水を届ける配水管・給水管
配水管は、給水所から配水区域に水を配るために布設した水道管です。
給水管は、配水管から各家庭などに水を供給する管で、お客さまの管理となっています。

水道を支えるヒト


水道局では、水道管の計画的な取替えなどの漏水防止対策を積極的に進めています。
これらの取組の成果により、世界最高水準の漏水率の低さとなっています。
これからも引き続き、貴重な水資源の有効活用や道路陥没などの二次被害防止のため、漏水防止対策を推進していきます。
こうしてみなさんの家庭まで
安全でおいしい水道水を
お届けしています。
